鉄道会社の旅行プランには、「新幹線の往復きっぷ+ホテルの宿泊」がセットになったツアーがあります
こちら
の会社で予約できますね。各社で商品名は変わりますが、ほぼ同じサービスです。好きな列車とホテルを自由に組み合わせできます(飛行機も可)。
基本的に新幹線とホテルを個別に予約するより安いのですが、なぜ安いのか?
ここでは、その理由とメリットとデメリット(制約)をわかりやすく解説します。予約前の参考にどうぞ。
新幹線パックの5つのメリット
新幹線パックの主なメリットはこちら
の5つです。- 個別予約よりも安い(理由も解説)
- 予約がとても楽
- 一部プランは選べる体験が無料で付いてくる(約1,000円〜1,500円分)
- 6ヶ月前から予約できる
- 旅行期間も自由に選べる(日帰り〜14日間)
では、簡単に解説します
個別予約よりも安い(理由も解説)
新幹線パックはとても安いです。新幹線・ホテルを個別に予約した料金とパックの料金を比べると、このような結果に
東京〜大阪の往復きっぷ+駅前ホテルへ1泊2日した例(平日:素泊まり)
予約会社 | 新幹線代 | 宿代 | 合計 |
---|---|---|---|
楽天トラベル (個別予約) | 29,940円 | 6,000円 | 35,940円 |
じゃらん (個別予約) | 29,940円 | 7,500円 | 37,440円 |
一休.com (個別予約) | 29,940円 | 6,745円 | 36,685円 |
JTB (パック) | 全てプランに含む | 28,300円 | |
東武トップツアーズ (パック) | 全てプランに含む | 28,300円 | |
日本旅行 (パック) | 全てプランに含む | 29,100円 | |
近畿日本ツーリスト (パック) | 全てプランに含む | 31,200円 | |
JR東海ツアーズ (パック) | 全てプランに含む | 28,300円 | |
びゅうトラベル (パック) | 全てプランに含む | 35,100円 |
あくまで一例ですが、ホテル代が無料になるほどです。
新幹線パックが安い理由を解説
新幹線の席は、下記
のように混む時間と空く時間があります。要するに席がたくさん余ってるわけですが、
新幹線パックは、この空いた時間帯を利用しており、乗る時間に少し制限がある分、割引されます
とはいえ、乗車時間に問題がなければ、とてもお得です。変な部屋に案内されることも一切ないので、ご安心を。
ホテル予約は単品だと直前にキャンセルしてしまう方が多いですが、新幹線パックは既に旅先がしっかりと確定しているお客さんが多く、キャンセル率が低いのです。
ホテル・新幹線ともに利益が確定しやすいので、はじめから割引価格で提供できるわけですね。
予約がとても楽
新幹線パックは「きっぷを予約して、宿を予約して…」という手間がありません。キャンセルも一括です。
また、ディズニー・USJ等の入場チケット付き
プランもあり、とても人気です。選べる体験が無料で付いてくる(1,000円〜1,500円分)
新幹線パックの一部には「ずらし旅・選べる体験付き」というプランがあります。こちら のページで予約・絞り込みできますが、旅行先で何か体験したい方にとてもお勧めです。
例えば、こちら
は日本旅行さんのプランですが、実際に選ぶと、基本プランに下記無料で付きます(約1,000円〜1,500円分)。
のようなサービスが- 展望台・水族館・美術館・お城・水上バスなどの無料体験チケット
- 現地で人気のデザート・お土産・グッズ・朝食セットが無料になる等
体験内容は旅行先で変わり、2つ〜3つの中から自分の好きな体験が選べます。
現地での楽しみが増えて、とてもおすすめです。
なぜ無料なの?
閑散期(暇な時期)を少しでも減らすための割引イベントですね。
観光業は現地にお客さんがこないと利益になりません。とはいえ、暇な時期は、何か+αを提供しないと、中々みんな旅行してくれない…そこで登場したのが、「みんなと時間ずらして、お得に旅しない?」という「ずらし旅」です。
「安くするから、空いた時期・時間にも旅行してよ!」というわけですね。
このような特徴があるので、混雑率によって対象プランは変わります。実際、土日・祝日よりも平日の方が対象になることが多い印象です。
新幹線パックは6ヶ月前から予約できる
通常、JRのきっぷは乗車日の1ヶ月前から販売されますが、新幹線パックは乗車日の6ヶ月前、早いプランは1年前から予約できます
大型連休に向け、早めに予定が立てられるのはメリットですね。
旅行期間が自由に選べる(日帰り〜14日間まで)
旅行の期間は自由に選べます。日帰りもできますし、1泊だけして帰りの新幹線を先へ伸ばす1泊3日〜5日も可能。
例えば、旅行の初日だけ新幹線パックでホテルを予約し、翌日は近くの実家に泊まったり、別の会社でホテルを個別予約!なんてこともできます。
自由なのが良いですね。
新幹線パックの7つのデメリット(制約)
ここからは、新幹線パックのデメリット(制約)を解説します。主に下記
の7つです。- 新幹線の乗車時間が少しだけ限定される
- 宿の種類が少し限定される
- 一部の会社は座席番号まで指定できない
- 事前予約が必須、締め切りは出発前日の夜まで
- 選べるのは指定席のみ、自由席はなし
- プランによっては、乗り遅れで即キャンセル扱いに
- 会社によっては、あまり安くない
では、詳しく解説します
新幹線の乗車時間が少しだけ限定される
新幹線パックが安い理由でも触れましたが、改めて解説します。
新幹線の席は、下記
のように混む時間帯と空く時間帯があります。つまり…たくさん余る時間帯があるわけですが、新幹線パックは、この余っている席を割安に販売してます。
そのため、券売機や窓口で買う正規の切符と違い、乗車できる時間帯が少し限られる(1時間ごとだったりする)ので要注意です
とはいえ、予約時間に問題がなければ、とてもお得です。ホテルで変な部屋に案内される様なことも一切ないのでご安心を。
宿がほんの少し限定される
全ての宿が予約できるわけじゃありません。こちら大阪府全域」で絞り込んだ例です(時期により変動)。
は各社で予約できるホテルの数を「予約会社 | 対象ホテル件数 | |
楽天トラベル (個別予約) | 747件 | |
じゃらん (個別予約) | 168件 | |
一休.com (個別予約) | 289件 | |
JTB (パック) | 314件 | |
東武トップツアーズ (パック) | 58件 | |
日本旅行 (パック) | 366件 | |
近畿日本ツーリスト (パック) | 195件 | |
JR東海ツアーズ (パック) | 122件 | |
びゅうトラベル (パック) | 109件 |
決して少なくはないですが、宿数の多いJTB・日本旅行でも楽天トラベル(747件)の半分ほど。また、パックは食事の付かない「素泊まりプラン限定」のプランもあるので要注意ですね。
とはいえ、新幹線パック限定のプランもたくさん用意されており、大手のホテル(人気のプラン)は大体予約できます。使い分けも大切ですね。
一部の会社は座席番号まで指定できない
現状、JR東海ツアーズ・びゅうトラベルは、新幹線の席を番号まで指定できません。
不安な方は、下記出発日1ヶ月以内に限りますが、座席番号まで指定して予約できます。
の会社で予約するのがお勧めです。予約画面はこのような
感じです。事前予約が必須、締め切りは出発前日の夜まで
新幹線パックは基本的に事前予約制です。締め切りの時間に気をつけましょう。
会社 | 予約の締め切り時間 | |
---|---|---|
JTB | 出発前日の23時49分まで | |
日本旅行 | 出発前日の16:00まで | |
近畿日本ツーリスト | 列車出発時刻の2時間前まで 【Go To トラベルの対象期間中(現在)は出発4日前まで】 | |
JR東海ツアーズ | 出発前日の22:00まで | |
びゅうトラベル | 出発当日まで可能 | |
東武トップツアーズ | 出発2日前の23時00分まで | |
HIS | 出発前日の23時49分まで | |
楽天トラベル | 出発前日の16:00まで | |
じゃらん | 出発前日の16:00まで |
一部プランは、上記の時間に該当しない場合があります。
選べるのは指定席のみ、自由席はなし
新幹線パックは基本的に「自由席」がありません。選べるのは事前に座る席が決まる「指定席」のみです。
自由席と違い、確実に座れますが、乗る列車(時間)も固定で決まるので、急なスケジュールの変更に柔軟に対応できないデメリットもあります。気をつけましょう。
グリーン車は予約できるの?
JRきっぷと同じように別途料金を支払うことで、座席が少し豪華になるグリーン車が選べます。
プランによっては、乗り遅れで即キャンセル扱いに
通常、新幹線に乗り遅れた時は手続きなしで後続の自由席(のぞみ・ひかり・こだま)へ乗れますが、新幹線パックは、プラン毎に他列車への乗車可否が設定されてます。
列車に乗り遅れた場合の利用条件はプランにより異なります。
JTB:列車に乗り遅れた場合
予約詳細・確認画面よりご予約頂いた切符の条件をご確認下さい。
他列車へ乗れないプランは、乗り遅れた時点で即キャンセル扱いになるので気をつけましょう。基本、返金もないです。予約完了後は、必ず予約会社のマイページで内容を確認しましょう。
乗れるプランは、乗車票に下記のような記載があります。逆に乗れないプランは、
「指定列車以外に乗車の場合は、乗車券・特急券が別途必要です」という記載があります。無記載の場合は、1度旅行会社へ問い合わせてみましょう。乗れる可能性があります。
会社によっては、あまり安くない
新幹線パックは、下記
のように確かに安いのですが…東京〜大阪の往復きっぷ+駅前ホテルに1泊2日した例(平日:素泊まり)
予約会社 | 新幹線代 | 宿代 | 合計 |
---|---|---|---|
楽天トラベル (個別予約) | 29,940円 | 6,000円 | 35,940円 |
じゃらん (個別予約) | 29,940円 | 7,500円 | 37,440円 |
一休.com (個別予約) | 29,940円 | 6,745円 | 36,685円 |
JTB (パック) | 全てプランに含む | 28,300円 | |
東武トップツアーズ (パック) | 全てプランに含む | 28,300円 | |
日本旅行 (パック) | 全てプランに含む | 29,100円 | |
近畿日本ツーリスト (パック) | 全てプランに含む | 31,200円 | |
JR東海ツアーズ (パック) | 全てプランに含む | 28,300円 | |
びゅうトラベル (パック) | 全てプランに含む | 35,100円 |
会社間でかなり差があるので要注意です。
楽天トラベル・じゃらん等の大手旅行サイトは大型セールもあるので、よく比べましょう。
予約時の注意点
新幹線パックのメリットで伝えましたが、パックは出発日の6ヶ月前から予約でき、予約サイトでも料金が表示されます。しかし、
1ヶ月以上先の予約で掲示される料金は「確定料金」ではなく、あくまで「このくらいの料金になりそうです」という目安なので気をつけましょう。
実際に料金が確定(新幹線の手配が完了)するのは、出発日、1ヶ月前の午前10時以降です。
例:8月1日に10月15日出発の旅行を予約した場合:料金の確定は9月15日以降に
予約が完了すると、メールで実際の料金が通知されます。
料金が上がっている可能性とキャンセルについて
現在のパックは「価格変動型ツアー」と呼ばれ、空室・空席レベルで料金が変わります
予約者が多いと値段は上がり、少ないと下がるわけですね。そのため、確定時には自分が予約した時よりも料金が上がっている可能性があります。
自分の納得しない料金だった場合は、キャンセル料がかかる前にキャンセルを検討しましょう(発生が早い会社は、出発の20日前から発生します)。
本記事の掲載料金・ホテル件数などは、あくまで筆者が執筆時に体験した内容であり、読者の方が同じ結果になるとは限りません。旅行は時期によって内容が変わります。ひとつの参考程度に納めて頂ければ幸いです。