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Booking.comが「やばい」「ひどい」と言われる理由と注意点

海外系旅行予約サイトの注意点

旅行サイトには、大きく分けて2つの種類があります。国内の企業が運営するサイト海外の企業が運営するサイトですね。

国内は「楽天トラベル」・「じゃらん」などが人気ですが、海外系のサイトは「Booking.com:ブッキング ドットコム」・「agoda:アゴダ」などがユーザーを集めています。

このような海外系のネット予約サイトは、海外OTA(Online Travel Agency)と呼ばれ、今急速に増えています。CMも流れてますね。

しかし、利用する時は要注意です。

トラブルが多く、国土交通省も「海外OTAを利用する際はご注意ください!」と注意喚起してます。実例を含めながら、分かりやすく解説するので参考にどうぞ。

目次

代表的な海外製の旅行予約サイト

Booking.com

そもそも、海外の旅行予約サイト(海外OTA)とは、どんなサイトなのか…?現状、知名度があるものは下記の通りですね。

旅行会社運営国
Booking.com:ブッキング・ドットコムオランダ
agoda:アゴダシンガポール
Expedia:エクス・ペディアアメリカ
Hotels.com:ホテルズ・ドットコムアメリカ
Trip.com:トリップ・ドットコムシンガポール
Tripadvisor:トリップ・アドバイザーアメリカ
Trivago:トリバゴオランダ

この他にもマイナーな予約サイトはたくさんあります。もちろん、全ての予約サイトが100%危険!という話ではありません。ただ過去に…

このようなトラブルがあったことを理解しておきましょう。

危険な理由(6つ)

PCを操作する人

危険である理由は下記の6つです。

  1. 偽掲載の可能性|架空ホテルだった実例あり
  2. 詐欺プランの可能性
  3. 利用者は、日本の法律に守られていない
  4. キャンセルの返金がとても遅い
  5. 問い合わせ対応が「英語のみ」の場合あり
  6. クレジットカード情報が盗まれる可能性

では、詳しく解説します。

1.偽掲載の可能性|架空ホテルだった実例あり

「Booking.com」さんで実際にあった事件ですね。

FNNプライムオンライン
【独自】人気旅行サイトに偽ホテル掲載… 利用者「許せない・夏休み台無しに…」 実在する貸別荘からの「画... 人気の旅行予約サイトで予約した“高級ホテル”に行ってみたら…あったのは“空き家“。夏の思い出を台無しにされた19歳の男性は、「本当に悲しくてしょうがない。許せない」と...

被害者の男性(19)は、学生の最後の思い出を作ろうと「Booking.com」で高級ホテルを予約しましたが、当日みんなで現地へ行ってもホテルはなく、田んぼと空き家しかなかった事件です。

田んぼ
実際のイメージ

被害者の男性は「Booking.com」へ問い合わせましたが、返金されたのは宿泊費のみ。旅行にかかった移動費(レンタカー代10万円以上など)は一切返ってこなかったようです。

最終的に、このホテルは実在するものの、全く別の場所にあり、宿側の許可なしに掲載されていたことが判明しています(写真の無断盗用・架空プランの提供)。

ひどいですね…。

2.詐欺プランの可能性|実例あり

キャンセル

2018年にTrip.com(トリップ・ドットコム)さんで起きた事件です。

本当はキャンセル待ち状態の部屋を「空室」と表示し、お客さんに前払いさせ、キャンセルが出たら宿泊、出なかった時は返金しない、という何とも理不尽な販売が発覚しました。

観光庁が立ち入り検査することになり、下記のようにHP・チラシなどで注意喚起されてますね。

あわせて読みたい

国土交通省:旅行予約サイト利用者へのお知らせ

3.利用者は、日本の法律に守られていない

裁判-ガベルアイコン

海外の旅行サイトは、基本的に日本の法規制外にあります。そのため、なにか問題が起きても日本人の消費者は、ほとんど保護してもらえません。

偽の情報に騙されたり、キャンセル料を理不尽に取られても国に守ってもらえないのです。

自分の身は自分で守るしかないわけですね。

4.キャンセルの返金がとても遅い

楽天カード

予約時にクレジットカード払いをする方は多いですが、キャンセルすることになった場合は、返金がとても遅いので要注意です。

国内の旅行サイトは通常2ヶ月ほどで返金されますが、海外の旅行サイトは3ヶ月〜4ヶ月…遅いと半年かかるケースもあります。カード会社の手続き(工程)が増えるためですね。

そのため、海外の旅行サイトは基本的に現金払い(現地)がおすすめです。

5.問い合わせ対応が「英語のみ」の場合あり

電話-問い合わせ

旅行予約サイトへの問い合わせは、トラブルに巻き込まれた時に必須です。急遽キャンセルしたい時や分からないことがある時は電話で連絡したい所ですが、

小さな会社ほど日本語対応のカスタマーサポートチームを置いておらず、コミュニケーションが取れない等を理由に返金に一切応じないことがあります。

予約時は少なくとも「問い合わせページ:連絡先・受付時間・言語」がしっかりと用意されているか、確認しましょう。

6.クレジットカード情報が盗まれる可能性

楽天カード-アイコン

ブッキング・ドットコム(運営会社:オランダ)の予約システムにハッキングが入り、予約客のクレジットカード情報が盗まれる事件が世界で多発しています。

ブッキング・ドットコムは世界規模で事件が起きていることを認めており、日本国内では、2023年5月〜11月にかけて、少なくとも68施設が被害を公表しています。

朝日新聞デジタル
ホテル装いカード情報盗む 「ブッキング・ドットコム」を悪用、予約客誘導 世界規模で被害:朝日新聞デジ...  世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム」の仕組みが悪用され、ホテルなど宿泊施設のパソコン端末がハッキングされて予約客のクレジットカード情報が盗まれ...

追記:料金未払いでブッキング・ドットコムを提訴へ

Yahoo!ニュース
ブッキング・ドットコムを提訴へ 国内の宿泊施設、料金未払いで(共同通信) - Yahoo!ニュース  世界最大級の旅行予約サイト「ブッキング・ドットコム」からの入金が滞っているとして、取引先の国内宿泊施設側が支払いを求め、週内にも提訴する方針であることが18日、...

2023年10月、ブッキング・ドットコムが宿泊施設へ料金を払っていない…料金未払い問題が報道されました。ブッキング・ドットコムの運営会社によると、7月に行ったメンテナンスの不具合が原因とのこと。

これにより、10人以上の宿泊施設・運営者がブッキング・ドットコムを訴えており、請求金額は1千万円以上となる見通しです。

利用する側に大きな影響はないですが、このような問題が起きていることは把握しておきましょう。

追記:agoda(アゴダ)にて返金トラブルが多数発生

朝日新聞デジタル
旅行予約サイト「アゴダ」の利用規約に「不当条項」 消費者団体提訴:朝日新聞デジタル  旅行予約サイト「アゴダ」の利用規約には「消費者の利益を一方的に害する不当な条項がある」などとして、適格消費者団体のNPO法人「埼玉消費者被害をなくす会」は6日、サ...

シンガポールが運営する旅行予約サイト「agoda(アゴダ)」でキャンセル料の返金トラブルが相次いでいます(2023年12月)。全国の消費者センターに利用者からの相談が寄せられており、相談内容は下記の通り。

  • 予約したホテルの場所・写真が全く異なるものでもアゴダ側に対応はなし
  • 上記のような場合にキャンセルしてもキャンセル料(ペナルティ)が発生し、返金対応は一切なし。

相談件数の多さから、「埼玉消費者被害をなくす会」が大きく動き出し、agoda(アゴダ)へ利益の差止請求および訴訟を起こしています。

詳細:AGODA COMPANY PTE. LTD.及びAgoda International Japan株式会社に対して、差止請求訴訟を提起しました(埼玉消費者被害をなくす会)

予約時に確認すべき項目

基本は、日本の旅行サイト・公式HPでの予約がおすすめですが、海外のサイトを使いたい方もいるでしょう。

その際は、下記の項目をよく確認してトラブルを回避するのがおすすめです。

国土交通省が推奨するものも含みます。参考までに。

事前確認すべきこと
  • 予約前にホテルが存在するか確認しよう(公式HP・SNS・Googleの口コミなど)
  • 出来たばかりのホテル・疑わしいホテルは周辺をGoogleマップなどでよく調べてみよう
  • 海外旅行サイト内の口コミは、信じすぎないようにしよう(日本の旅行サイト・SNS・Googleの口コミ等を見るのがおすすめ)
  • クレジットカード情報は悪用される可能性も考え、なるべく現金払いにしよう
  • 予約時の「利用規約・約款」に不都合な条件がないか、よく確認しよう

基本は日本の旅行サイトで申し込むのがおすすめ

旅行者

先ほども伝えましたが、基本は日本のサイト・ホテルの公式HPからの予約がおすすめです。

トラブルが圧倒的に少なく、値段も大差ありません。旅行関係でひどい対応をされた時は、消費者センターへ相談してみましょう。

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